今回は原作者水木しげるが貸本時代に描いた漫画「墓場鬼太郎」のアニメについてみていきます。

 

 

本作は原作者が少年漫画「ゲゲゲの鬼太郎」を描く前に貸本時代に出版していた作品のアニメ化です。深夜枠で全11話放送されていて、ゴールデンタイムのアニメ鬼太郎とは一味違うダークな物語になっていました。

 

 

時代としては昭和で、主に鬼太郎が生まれたばかり→少年期の時間を描く作品です。

 

 

今回は墓場鬼太郎のアニメのネタバレなしのあらすじおよび感想を書いていきますね。途中の青いボタンからはDMMTVというサイトに行けるので見てみたくなった方はのぞいてみてください。

 

 

目次

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墓場鬼太郎のアニメのあらすじ

画像 hakabakitarou-comic
アニメ話数 11話
漫画巻数
  • 6巻
初放送年 2008年

 

 

昭和のある日の深夜、水木という青年サラリーマンの元へ尋ねる夫婦がいた。その夫婦は隣の古寺へ引っ越してきたのだという。しかし水木が扉を開けると誰もいなかった。

 

 

次の日、水木は自身の勤める会社の系列の病院で、死んだ人が生き返りゾンビになってしまう怪奇な話を社長から知らされる。信じられないことに心臓が止まってもなぜか目を開けて言葉をしゃべるという恐ろしい現象だった。

 

 

 

その人が生き返る現象を不思議に思っていた水木は、夕方に隣の古寺のあたりで人魂を目撃する。

 

 

急いで隣の古寺にいくと、どこからともなく女性が出てきてとれたてのカエルの目玉でおもてなしをされる。その寺にいたのは包帯を巻いたミイラのような大男と、妊娠している小柄な女性だった。

 

 

水木が詳しく話を聞くと彼らは幽霊族最後の生き残りとのことだったが夫のほうは体が病気なので、腕が腐敗していてとれてしまう。

 

 

驚いた水木は逃げ出して、後日気になりその寺を訪れるがなんと夫婦は亡くなっていた。水木は夫婦を地面へ埋めるが、なんとその墓から腕が伸びてくる。幽霊族の最後の生き残りである「鬼太郎」が生まれたのだ。

 

 

幽霊族の亡くなっていた男(鬼太郎の父)は、目玉おやじとなり子供の鬼太郎のもとへ。

 

 

水木は、その日から鬼太郎といっしょに暮らし、育ての親としてかかわるようになる。しかし、妖怪と人間が関わるといつもの日常でも奇妙な事件が起こってしまうように。人間の常識が通じない妖怪が引き起こす怪奇な物語が始まるのだった。

 

 

 

 

 

墓場鬼太郎のアニメの感想

 

 

鬼太郎の雰囲気が朝に放映しているアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」と非常に違うのでとてもおどろきでした。生まれたばかりの頃の「鬼太郎」は人間の味方でヒーロー的な感じはなく自分の欲のために行動します。妖怪がからむ事件が起こった際人間が死ぬことも多く、鬼太郎が人間を見捨ててしまうまたは不幸にしてしまうこともあるので新鮮です。

 

 

前半は特に鬼太郎が悪ガキといったかんじなので、面倒なことに首を突っ込み日常のトラブルを起こしがちです。墓場鬼太郎では人間の世界でなんとか生きようとする鬼太郎の苦労も多くみられます。

 

 

水木のアニメでの日常シーンはだいぶ増えていて優遇されているようです。しかし最後の水木の終わり方は悲しくなりました。ネタバレを避けるため詳しく言えませんが水木も鬼太郎とかかわってしまったために不幸になる感じですね。

 

 

鬼太郎の雰囲気が朝に放映しているアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」と非常に違うのでとてもおどろきでした。墓場鬼太郎の頃の「鬼太郎」は人間の味方でヒーロー的な感じはなく自分の欲のために行動します。妖怪の事件が起こった際人間が死ぬことも多く、鬼太郎が人間を見捨ててしまうまたは不幸にしてしまうこともあるので新鮮です。

 

 

ゲゲゲの鬼太郎でおなじみのねずみ男や目玉のおやじなどは、この墓場鬼太郎の時代からいて、ほぼ変わっていないので安心感がありました。

 

 

鬼太郎とそのほかの妖怪たちが引き起こす怪奇現象は不気味ですが、この物語の結末はどうなるのか?と視聴するのをやめることができない不思議な魅力がありました。

 

 

墓場鬼太郎のアニメと漫画との違いは?

 

 

墓場鬼太郎のアニメと漫画ですが、現代の放送倫理的に許されない描写などが変えられていました。またアニメ版ならではの追加シーンもあります。

 

 

簡単にまとめると具体的には以下の通りです。

 

 

  • 11話という尺に収めるため日常の話は減らされている
  • 漫画と違いアニメは時系列順に進んでいない場合も。
  • 鬼太郎がタバコを吸うなどの描写は削られている。
  • 漫画の一部の話がアニメでは消されている。
  • 漫画よりもアニメのほうが水木がでてくるシーンが多い

 

 

特に幽霊族とアニメ冒頭の人間の死者がゾンビ化してしまう原因というのは密接にかかわっています。しかしアニメ化当時問題があったのかその話はだいぶ省略されているため視聴者は「?」と思う部分も。

 

 

なんとなく幽霊族が原因で人間がゾンビ化したのかな?とわかる程度です。

 

 

11話という短い話数に収めるため、アニメでは日常シーンが省略されていたり急展開で登場するキャラの思考が分かりにくくなったりということも。

 

 

もちろんアニメ版で追加された話もあって鬼太郎と「寝子(ねこ)」という人間の日常シーンやその結末はとてもせつなさがアップしたと評判です。

 

 

できるだけ原作要素をいれようとスタッフは努力していたようですが、昭和時代の漫画が原作のため、どうしても現代の放送倫理的に厳しいものがあったようです。

 

 

アニメと比べつつ漫画を読んでみると新たな発見があるかもしれませんね。ちなみにアニメはDMMTVというサイトで配信されています。1期~6期の「ゲゲゲの鬼太郎」も配信されており鬼太郎が気になる方にお勧めです。

 

 

 

 
 
ちなみに墓場鬼太郎を含む原作漫画についてそれぞれの特徴を知りたい方は『ゲゲゲの鬼太郎漫画の違いは?最初はどれから?おすすめはある?』というページでまとめています。